殺蛹について

今日は、以前お話した「殺蛹(さつよう)」に関して詳しくお話していこうかと思います

殺蛹と言うのは、糸をとるために
まゆの中で蛹になったカイコを
熱気を通して殺してしまうことをいいます

それだけ聞くと、せっかく愛情をこめて育てたのに
殺しちゃうなんて残酷
と、思う方も多いかと思います。

来館された方に、まゆから糸をとる時はまず「殺蛹」を
するんですよ~
カイコは糸をとるために、人間の手によって改良
された「家畜」なので、お肉を食べるために豚や牛を
育てるのと同じなんですよ~
とお話すると
ショックを受けたような表情になる方も
少なくはありません。


でも、だからこそ最後まで見届けてあげることが大事なのです

発見館では卵の状態から、毎日お世話をして、殺蛹するまでぜーんぶ行うことで
命をいただいて綺麗な生糸を手にしているんだよ。
と言うことを、身を持って学ぶことが出来ます
とても貴重な経験をさせてもらっているなとカイコのお世話をするたびに
感じます。

さて、殺蛹は熱気を通して行うと書きましたが、
発見館ではどのように行っているかを少しご紹介したいと思います

まず、カイコがまゆを作った蔟(まぶし)から
まゆを取り出します
(※蔟…カイコがまゆを作るための個室)

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ちょっとぼやけていますが、取り出すとこんな感じ…

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何だかふわふわしているものが沢山付いていますね
これは、カイコがまゆを作る時に作った足場です。
これを「毛羽(けば)」といいます

このままだとつるんとしたまゆのイメージと
なんか違いますよね…?う~ん?




                    じゃん

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毛羽は糸をとる時には必要ないものなので、
取ってしまいました
毛羽をとると、よく見かけるようなつるんとしたまゆに
なるんですよ

100個以上のまゆからとった毛羽はこんなに
ボリューム感が…

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取り出した後の蔟もフンや毛羽の残りが付いているので
綺麗に掃除をして…

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また使えるように、きちんと処理をしておきます

製糸工場では大きな熱風を送る機械があって、
それを使って殺蛹するそうですが
発見館ではトースターを使って殺蛹しています
発見館でカイコをお分けした方にも殺蛹する場合は
そのようにお願いしています

殺蛹が終わったら蒸れないように、
風通しのいいところで乾燥させます

こうして殺蛹は完了です。

殺蛹したまゆからはカイコガが出て来ることもなく、
しばらく保存できるのでいつでも必要な時に
必要な分だけ糸がとれるようになります。

残酷だけれど、とても大事なお話です。

こうして綺麗な絹織り物や、生糸が出来ると思うと
「おカイコさん」「お蚕さま」と大事にされていたことも
うなずけますね

来館された際に、こんな風に生糸が
できるんだなぁ…と思い出しながら
カイコを見るとまた違った見方ができるかなと思います。
あと少しの間ですが、カイコの一生をぜひ
見に来てくださいね



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